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屋敷林の維持と剪定
屋敷林の維持と剪定
富山県西部の砺波平野・射水平野には、垣入(カイニョウ)と呼ばれる屋敷林があります。
樹種はスギを中心に、ケヤキ、アテ(アスナロ)、エノキ他ウラジロガシなど様々な物が混植されています。
昭和も後半の経済高度成長期を境に、この景観は激変しました。が、・・・まだ多く残っています。
砺波平野の屋敷林は四季を通じて美しい景色を見せてくれます。
この屋敷林は冬の吹雪から建築物を守り、夏の日差しを和らげ風を呼び、強風などを和らげます。
この美しさを維持するにはそれなりの手入れ、管理が欠かせません。
砺波平野の屋敷林管理
枝葉や落ち葉の”野焼き”が厳しく取り締まざるを得ない状態になっています。
それに対する苦情が絶えませんが、どちらにも味方したいです!!!
節度を越えた廃材の焼却や、枝葉の焼却は近隣住民の生活環境を著しく悪化させてきました。
自分がされて嫌なことは、個人差が大きいのですが、人の身になって考えましょう!
過っては公害から逃れて、子供の為に田舎に移ってきた人も多くありました。
そこでまた煙害に出くわしてはたまったものではありません。
野焼き禁止の条例は、20年以上も前に出来ていました。
甲府盆地でブドウの蔓を剪定すると、昔からそれを燃やしていましたが、量が増えて甲府盆地に煙が充満し道路での視界が極端に悪くなり交通事故の原因や喘息、目の傷みなど健康被害が増大し、遂に野焼き禁止の条例ができた時代が有りました。
以後各地で同様の苦情が起きて全国に広がりましたが、節度を越えた超えないは測りようが有りません。
単なるクレーマーもあったでしょうが、それらに石油を掛けて他のゴミも焼くなどエスカレートしたのでしょう。
そうでなくても、落ちた枝葉の僅かの焼却と、切った枝葉のある程度の量の焼却を、どう区別するのかは難しい問題です。
とにかく”一旦は絶対禁止”から入るのでしょうね!
私も多くの人から、『今の法律は厳し過ぎる、何とか緩和してくれるよう運動して欲しい。でないと家の周りの樹木は維持できない』と懇願されます。
南砺市や砺波市は屋敷林の保全管理に助成金を出しながらも、少しの落ち葉掃除のゴミを燃やすと、法律は20万円クラスの罰金を科す!が現状です。
土着の砺波人間には、野焼き禁止は融通の利かない悪法?に間違いありませんが、砺波市は燃えるゴミの落ち葉バージョンを割安で引き受けるなど、アイデアを駆使して住民感情と景観維持に精一杯の配慮と対策をしています。
枝葉の処分費単価も上がるばかりで、緑の豊富な自然環境を守る事と、人間の暮らしを守る事の両立も難しい時代になったのでしょうか?石炭や石油に代わる新たなエネルギーとして太陽光や水素ガスが注目されていますが、”スンバ”を原料に地産地消の燃料できるはず!更に工夫しましょう。
令和2年5月1日 屋敷林剪定
剪定後初のドローンによる撮影です!切り落とした枝はこの後片づけます。
正確には7本の杉剪定し、1本は伐採しました。景色が変わりました!!!
わが家の屋敷林は15年程も手付かずのまま繁茂して背丈も伸び放題でした。
褒められた事ではありませんが、先端を縮めて剪定します!
昨年夏に超大型台風が来ると騒がれ右の3本の倒木などが怖くて、急遽風穴を開けた跡が有ります。
令和となった5月に南砺市高儀神明社の枝打ち・剪定を行いました。
地域によっては神明社の守りもままならない時代に差し掛かっています!令和
今や高所作業にハーネスは無くてはならない安全器具です!両手で素早く作業が可能!
6段ブームのクレーンも威力を発揮!荷台に鉄板を1枚載せると車体が安定します!
2019年1月も屋敷林の枝打ち、剪定しました。
この屋敷林は6年振りに剪定します。青空の1月は軽快です!
自社のクレーンが届かず、屋根上に枝を落とせない場所ではレッカーに二人乗りのゴンドラが役立ちます。
積雪の全く無い1月は作業全体まことに軽快にこなせます。
安全で確実な作業を行うためにはハーネスと言う10万円を超えるこの装置が必要です。
2年後にはこのハーネスの着想が義務付けられますが、我が社では既に積極的に使用。
2018年1月も屋敷林の枝打ち、剪定しました。
2018・1 南砺市専勝寺 H/O邸
一部レッカーの必要な場所と伐採が1本ありました。
2018・1 南砺市野尻 R/M邸
クレーンなどの入れない場所なので、全て人手のみの作業です。
2017・10 南砺市二日町 T/K邸
南砺市専勝寺 M/O邸
毎年できる剪定ではありません。少し強めにしますが強剪定には要注意です。
南砺市専勝寺 神明宮鎮守の森 裏側からの景色
鎮守の森も間伐や枝打ち、剪定管理が大切です。地表に木漏れ日を当て、しっかり根を張らす。
この3本も間伐を繰り返し、やがて風雪に耐える1本が選ばれ大きなご神木に育ちます。
南砺市専勝寺 K/O邸
一風ごとの枯れ葉の始末、雨樋や排水路を塞ぎ玄関前を枯れ葉の山にします。
枯葉は”スンバ”と呼ばれ50年前までは、燃料として貴重な物でしたが、プロパンガスの普及でそれ以後は厄介なゴミにされました。
数年に一度は剪定も必要ですが、頻度を減らし維持費を下げたいのは人情です。
左は強剪定後で10本以上の立木がありますが、2年後残ったのは6本。
2回を1回で済ませようと、強剪定されますと。2年後は立ち枯れて再度根元から切り直しする羽目になります。
南砺市広安 H/M邸 南砺市専勝寺 M/O邸
常緑針葉樹の強剪定は極端に樹勢を弱めます。程々の剪定を心がけましょう。
爽やかな剪定は、樹下の低木類を夏の熱射から守り、雑草の繁茂を防ぎます。
屋敷林の杉を伐採して数年後、代々大切にしてきた『イチイ、アゼビ、ツバキ』などが枯れるのは、直射日光が当たり過乾燥と熱射が原因です。急な環境の変化は、移動できない植物にはショックが大きすぎるのです。
枝を切り戻し三角錐にもしますが、樹形なりに透かしをするのも、柔らかな感じで美しいものです。
枝の切り残しは樹木の寿命を極端に縮めます。正しい位置で切って下さい。
木にとって枝の切り残しは残酷です。被皮不可能で中に枯れが侵入します。
枝打ちの作業に行って、こうした切り戻しの作業が大変多いのが実情です。
このような切り残しは、皮が巻く以前に腐りが奥に進み、芯材を腐らせます。
風による途中折れなどの原因になり危険で、材木としても価値が無くなります。
下図で枝の落とす位置考えて下さい。長さ2cmの差が分かれ道を作ります。
剪定の全てに当てはまります。この切り方でお願いします。
大きな樹木はレッカーとゴンドラが必要です。
一日これで作業をすると平衡感覚が狂います。夜床に付いても空中で回転しているような錯覚を起こしています(^_^;)
美しい屋敷林は美しい剪定で
屋敷林の剪定枝打ち
砺波平野に現存する屋敷林のいろいろ
一軒一軒を見ると屋敷林の規模や形態はさまざまですが、皆さんそれぞれに大切にされていることがよく分かります。
屋敷林の剪定は一度ご相談してみてください。強要もしませんし見積や各種お問い合わせ無料。
0763−22−4131 へ、 sinjyu51@nifty.com でも相談に乗ります。
家々が萱葺き(カヤブキ)であった頃、風雨や吹雪から家を守り、落ち葉は燃料に、7,80年もすれば増築や修理、分家の新築材料にと、家々の大切な財産として管理されていました。
加賀藩の屋敷建築の影響を受けた”吾妻建”(アズマダチ)の家が相当数残っています。
屋根の向きが玄関に向かって左右に流れ、屋根雪が落ちても玄関を覆いません。
家々の周囲に植えられた杉や欅、梅や柿、孟宗竹や真竹、あすなろの樹下には、一位や馬酔木やシャクナゲ、ヒサカキなど、それ自体が砺波平野の家の”庭”でした。
樹下に木漏れ日が射すとツツジや猩々袴に花が咲きます。苔も美しく生えます。
夏は日差しを遮り、爽やかなな風を作り出してくれます。
強剪定は枯死の元 枯らして切るなら最初から伐採を!
屋敷林を無くしたり、強剪定をすると樹下は雑草が一斉に生え出します。
半日陰では弱々しい雑草も光を遮る者がいなければいよいよ出番!と繁茂、そうした後の除草剤は悪循環の始まりです。
強剪定後1〜2年で再度伐採が必要になります。
先端も切り、枝も詰め、下枝も下すでは葉が無くなります。
葉は根から水分、養分をもらって成長していますが、根は葉の光合成による養分で水を吸い上げるなどしています。
移植して根を切る場合は、バランス上枝葉も落とします。葉を相当数落とすなら、根も切ってやらねばバランスが取れません。
屋敷林の根を切ることは無理な面が多いので、極端な強剪定は避けるべきです。
剪定が遅れて枝が混み合うと、カラスやムクドリの集団のねぐらになる場合があります。
しかし、急激な強剪定に注意しましょう。
一年後に再びレッカー等を準備して、今度は下から伐採することになるからです。
適度の枝抜き、透かしの剪定こそが屋敷林の効用を高めます。
屋敷林の中の”欅”この剪定も悩ましいところです。ケヤキの清々しさ本当は残してやりたいのですが。
こんな切り方をされるのが普通ですが・・・一列切り揃えは風情が無さすぎます。。
屋敷林を毎年剪定するには負担が大き過ぎます。どうしても強めの剪定になるのはやむをえませんが、加減を宜しくお願いします。
切り残しは幹の腐食を発生させ、枯れを早めます。
平成26年4月13日、富山新聞朝刊、
屋敷林の剪定は一度ご相談してみてください。強要もしませんし見積や各種お問い合わせ無料。
0763−22−4131 へ、 sinjyu51@nifty.com でも相談に乗ります。
屋敷林の枝打ち剪定や間伐は、砺波地方の造園業者にお任せください。
高い所での作業はそれなりの訓練、経験が必要です。
且つ、あらゆる剪定の技術が備わっていなければなりません。
綺麗に仕上げるには、技術と忍耐と意欲が必要です。
なかなか疲れる作業ですが、爽やかな景観を味わって頂くために若い力で頑張ります。。